5月28日放送の「情熱大陸」は一年の約4カ月間をカンボジアの森で「蜂蜜ハンター」として活動している緒方陽一(おがた よういち)さんの特集です。緒方さんの蜂蜜は一番安いもので約1万円、高いものはなんと88万円もの値がつくという。その蜂蜜を使った贅沢な石鹸も一から製造しているそうです。一体なぜそんな高値がつくのか、それらはどこで購入出来るのか調べてまとめてみました。
緒方陽一(ポニィ緒方)プロフィール
1980年生まれ 福岡県出身。歯科医の一人息子として育つ。
深海魚や虫、架空動物などの専門図鑑が好きな子供で、3歳頃から図鑑を真似てはよく絵を描いていたそうです。
しかし、歯科医の家系で親の希望通り歯科大学に進学したものの、絵への興味を断ち切れず、一年休学して念願だったパリを訪れる。
2003年在学していた歯科大学を中退。
20代前半で、年に二度の個展、画家の仕事に加えてファッションショー、TV、広告関連へと仕事は広がっていった。小学校時代からのあだ名だった「緒方ポニィ」名義で画家となる。
しかし、2008年のリーマンショックと2011年の東日本大震災をきっかけに仕事は急激に減る。
その頃、アジアで農業ビジネスをやっていた親戚が、カンボジアの駐在要員を探しており「これからはアジアの時代。駐在員は時間もあって絵も描けるよ」の言葉で、カンボジアに移住する決意。
2010年暮れよりカンボジア・アンコールワットへ移住。
移住した当初の体調は最悪でしたが、カンボジアの無農薬の食べ物を摂取するようになると、みるみる回復していった。
そして運命の「野生の蜂蜜」に出会い、彼の人生は大きく動き出していったそうです。
2011年カンボジア・シェムリアップにてKhmer Rabbit(クメール ラビット)石鹸工房を立ち上げる。
2012年よりカンボジアの密林の奥地にて、現地の部族と共に野生蜂蜜を毎シーズン採取し、2017年 “クメール ラビット ハニー” を立ち上げ、日本へ蜂蜜輸出を開始する。
「蜂蜜ハンター」とは?他にもいるのか?
ヒマラヤの山間部には昔からのやり方で、ハチミツを採る「ハニーハンター」がいます。テレビ番組でも放送されていたのでご存じの方もいらっしゃるかと思います。
ハニーハンターは標高の高いヒマラヤの断崖絶壁に作られたハチの巣を命がけで採りに行きます。
簡単に説明すると、生木に火をつけ立ち上がる煙でハチを巣の外に出し、先のとがった棒でハチの巣を突いて籠の中にハチの巣を入れ地上へと下ろします。
緒方陽一さんのジャングルでの蜂蜜探し
毎年4〜6月の乾季に、現地の少数民族とともに蜂蜜を採りに向かいます。天然のものはジャングルの奥にしかないので、約1週間かけて丘の頂上や、ジャングルの中腹、洞窟などを探し回るそうです。
持っていく荷物は、蜂蜜を採取するための道具と洋服のみ。食糧はジャングルを分け入りながら、巨大なトカゲや虫を狩って食べるという。
現地の民族と信頼関係を築くまでは蜂蜜採りに同行させてもらえなかったらしいので、この現地の人々のやり方と同じように同じ食べ物を食べる事も信頼関係の一つなんでしょうね。いや、すごいです。
「ジャングルの中では、身軽でいることが最も重要です。蜂の巣を発見したらハーブで一時的に蜂を退治するのですが、その間に蜂蜜を採取して、ダッシュで逃げないといけません。ハーブの効果が切れると蜂が追ってくるので、もう必死です(笑)」
引用元:OCEANS
画像:OCEANS
必至で逃げると言っても相手は虫ですよ。逃げ切れるのでしょうか。
ジャングルのミツバチは、人間の生活圏を嫌い、森の奥深く、人の足で3日ほど入ったエリアに生息し営巣するそうです。時に10数メートルもの高さの木に登り、採取することも。森の自然の営みを壊さぬよう、蜂の巣も1/3しか採らないのだとか。
私のパートナーも趣味で日本ミツバチの養蜂をやっているんですが、この前うっかり作業中に一匹潰してしまったそうで、そうなると普段は襲ってこないミツバチが仲間の危険を察知して刺しに来るんですよ。
ミツバチというのは刺すと針が抜けるんですね。そうすると産卵管ごと抜けてしまうため、そのミツバチは死んでしまうのです。
ミツバチも命がけで来るわけですよ。一か所刺されただけですけど、パンパンに腫れておりました。
(ミツバチは近くにいてもめったに襲ってきませんが、何が彼らにとって刺激になるか判断が難しいので注意しましょう。)
緒方陽一の蜂蜜ブランド「クメール ラビット ハニー」
採取してすぐに、森の中で一週間ほどかけて何度も濾過を行い、これを携えて森から出ると発酵を止めるとため水分を飛ばして冷蔵庫で低温熟成する。アミノ酸とポリフェノール豊富な、緒方ポニィさんの「クメールラビットハニー」の出来上がりだ。
どこで購入出来るのか
「クメールラビットハニー」のオンラインから購入する事が出来ます。コチラから。
2023年現在は、100mlの蜂蜜で\16500~\23760で販売されています。
かなり高価ではありますね。緒方ポニィさん曰く「現地の人達には、森林を切って農地にするより、ハチミツやフルーツなど、ここにしかない森の恵みを持続しながら経済に繋げることを選んで欲しい」と。ハチミツで彼らの生活が成り立つよう、ポニィさんは年間の日当を提示し、彼らの生活を守る努力をしている。
ゆえにこの価格になる正当な理由があるのではないでしょうか。
ちなみに88万もの高値がついた商品はこちら。
画像:PRTIMES
福岡で百余年続く人形師の4代目、中村 弘峰さんが蜂蜜のパッケージを作られたもの。
蜂蜜(220g)は13年熟成させたもので、かなり稀少性が高く、とある方は『1960年代のロマネ・コンティと同じ味がする!』と驚いていたとか。
天然の蜂蜜は、時間をかけて熟成させることで、ワインのように深みのある味に変化していくそうです。
ロマネ・コンティのお味は分かりませんが、希少性が高い事は分かりましたね。
まとめ
一年の約4カ月間をカンボジアの森で「蜂蜜ハンター」として活動している緒方陽一(おがた よういち)さんこと、緒方ポニィさんは5月28日放送の「情熱大陸」に出演されます。
歯科医の家系の長男として生まれながらアートに惹かれ、現在は縁がありカンボジアのジャングルで「蜂蜜ハンター」として年の4カ月を過ごし、蜂蜜とそれを贅沢に使用した石鹸を主に製造し販売している。
緒方陽一さんの蜂蜜のブランド「クメールラビットハニー」のオンラインストアから彼の蜂蜜や石鹸なども購入できる。
緒方さんの蜂蜜はかなり高価と言えますが、彼が衝撃を受けて人生が変わったように、もしかしたらまた誰かの人生に影響を与えるほどの蜂蜜かもしれませんね。
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