現在、話題沸騰中のドラマ「VIVANT」で主演の堺雅人さん演じる「別班」が実在するのか気になっている人は多いのではないでしょうか。今回「VIVANT」で公安監修として本作に携わっている勝丸円覚さんが野崎守(阿部寛)や新庄浩太郎(竜星涼)が所属する警視庁公安部外事課と同じ職に実際に就いていたとの事。元公安の勝丸円覚さんが一体どういった経歴なのか、公安内部の情報や別班の実在まで言及した真意を調べてまとめてみましたので、どうぞお付き合い下さい。
勝丸円覚の経歴
画像:さらばのこの本ダレが書いとんねん!(YouTube)
注:顔出しNGなのでサングラス、マスクを着用されています。
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属から公安・外事畑を歩む。
数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。
現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。
勝丸円覚が公安になった経緯
勝丸円覚さんは元々、外交官と警察官になりたくて英語、外交官試験、警察官の勉強をしていたが、警察官しか受からなかった。
そして警察学校に在学中に公安に興味はないかと声を掛けられたそうです。
一般的には所轄の公安になり活躍すると引き抜きされるようですが、勝丸さんは元々英語がある程度話せた事が大きい要因のようで、在学中に声を掛けられるのは稀なケース。
警視庁公安部外事課の仕事とは?
公安部外事課の仕事とは一体どんなものなのでしょうか。
「VIVANT」の野崎(阿部寛)のように海外を飛び回っているのでしょうか。公安部は二つに分けられるそうです。
・警視庁公安部 国民の安全・安心を確保する為、テロ組織や過激派などを取り締まる部署。
・警視庁公安部外事課 スパイ活動や国際テロなどを捜査する課で外国語が出来る必要がある。
この外事課がドラマで野崎が所属する部署ですね。勝丸さんが所属していたのも同じです。
警視庁公安部外事課に向いている人は?
親族だけでなく妻、子供にも自身の職業を明かす事は出来ず、仕事の際は偽名を使用。
潜入捜査が主なので華々しさはなく我慢強い人。
そして健全な愛国心も持っている必要がある。健全なとは例えば「中国が嫌いだから中国製は買わない」など排他的な愛国心ではダメなのだそうです。
人と仲良くなって情報を聞き出すので、極端に排除する性格の人は公安には向かないそうです。
ただ仲良くなっても根本的な目的である自国を守るという愛国心を忘れず、情に流されない事が必要である。
潜入捜査で変装もします。その場いて不自然でない恰好をするのだそうですが、水道局員は良く使うそうですよ。
公安部外事課はエリートで危険も伴うのでお給料の面でも相当もらっているのでしょうか。
実は基本給は普通の警察官と変わりないですが、所謂残業が多いため、結果額も大きくなるようです。
残業代がどれだけ付いているのかは分かりませんが、それを体験してしまっていたら普通の警察官にはなれないくらいだと勝丸さんはおっしゃっています。
なぜ危険を冒してまで本を出版したのか。
元外事課の公安である勝丸円覚さんが、2021年に「警視庁公安部外事課」という本を出版されています。
元公安である人が、本で公安内部の事を暴露していいのでしょうか?機密情報を漏らしていいの?と心配になりますよね。
公安の先輩からは「墓場まで情報は持って行け」と言われている。
「日本はスパイ天国だ」「日本はやられっぱなしだ」と言われているが、実は未然に防いでいる事件は沢山ある。
地下鉄サリン事件など未然に防げなかった事件もあるが、中近東のテロ集団が日本の新幹線を爆破しようとしていた計画を未然に防いだりと、国民が知らないところで活動しているのだ。
現職に就いている者は言えないが、辞めた自分なら(状況などは変えているが)言えるので知ってもらいたかったというのが一番の理由だそうです。
別班は実在するのか?
勝丸円覚さんがTBS「VIVANT」の公式ホームページでのインタビューで「別班は実在する」と答えています。
自衛隊には情報本部という部署があり、その中に秘密部隊の「別班」があるとか。
そして別班が出来た経緯などを記した本も出版されているとかで、具体的な書籍名は言及していませんでしたが調べてみたら下記のような本が出てきました。
読んだ感想には賛否両論あるようですが、怖いもの見たさで読んでみたい気もします。
しかし、ドラマのような自国のためにと処刑しまくりの破壊工作部隊の別班は存在しないという意見もある。
冷戦時代の陸上自衛隊には別班と通称された、あくまで国防に必要な情報収集部隊だったようですが、非公然部隊が存在してたと軍事ジャーナリストの黒井 文太郎氏は言う。しかし、あくまで情報収集のみ。「VIVANT」のような別班はフィクションであり存在しないとか。
結局のところ、真実は分かりませんが、世の中には私も含め多くの人が知らない、知らされていない事が沢山あるのでしょうね。
こういった事件だけでなく、私たちはもっと自国に色々な意味で関心を持たねばならないではと感じました。
まとめ
現在、話題沸騰中のドラマ「VIVANT」で公安監修として本作に携わっている勝丸円覚(かつまる えんかく)さんは、阿部寛演じる野崎と同じ警視庁公安部外事課に以前、所属していた。
外事課はスパイ活動や国際テロなどを捜査する課で外国語が出来る必要がある。
公安部外事課では家族にも自分が公安である事は漏らしてはいけない。忍耐強く、健全な愛国心が必要。
勝丸円覚さんの著書「警視庁公安部外事課」は知られざるこの仕事を知って欲しいという気持ちから書いた。
実際の公安の捜査員だった勝丸円覚さんが「良く出来ていてすごい!」というドラマ「VIVANT」を見るのが一層楽しみになりますね。
コメント