五味太郎さんは、「きんぎょがにげた」などで有名な絵本作家です。現在、400冊以上の絵本を出しておられます。彼の画は誰もがどこかで見たことがあるのではないかというくらい有名ですが、五味太郎のプライベートは意外と知られていません。妻や子供はいるのか、両親はどういった人達だったのか知りたくなったので調べてまとめてみました。
五味太郎(絵本作家)は結婚して妻や子供はいるのか?
五味太郎さんは1945年生まれの現在77歳。21歳の時に「この人」という女性に出会い結婚。その後、1977年から年子で二人女の子を授かっています。
そして「その後ちょっといろいろあって、家族解体」と五味さんは言及しています。
奥様の情報を探すのは難しかったです。長女は高校二年からイギリスへ。イギリスで建築を学び、結婚して現在もロンドン暮らし。
次女はほとんど学校へは行かず、早くに家を出て二人の子どものママ。
奥様は吉祥寺で始めたパブレストランを麻布に移し店の近くにマンションを買い住んでいたようです。はっきりと「離婚した」という言葉は出てきませんでしたが、五味太郎さん曰く「自然解消」したらしく、奥様の事は言及されていませんでしたが、娘さんとは家族解体後も連絡を取り合い仲は悪くなかったようです。
そして1993年にまた別の女性との間に男の子が生まれます。
新しいパートナーは編集者だったようで対談相手の方が「陽子さん」とおっしゃっていました。
(対談記事はコチラ)
五味太郎さんは息子さん達とは都内で別々のマンションに住んでいましたが、仲は良いようで息子さんとも三カ月に一度くらいは一緒に食事に出かけていたそうです。
面白いのが五味さんの娘さんや息子さん達が父親の事を「太郎」と呼び捨てにしてる事です。
娘さんが「もしもし、ねえ、太郎、大丈夫?」と良く電話をかけてきてくれるようです。
なぜ名前呼びかと言うと、五味さん家族にとって「親子関係」ではなく「友達関係」だからだとか。
たかだか数十年先に生きてるかどうかで「こども」「おとな」と区別(カテゴライズ)する事は出来ないと考えているのです。
子どもって、それこそいろいろ思うことはあるんだろうけど、意外にあんまり言わないですよね。
五味:違う違う。言わないんじゃなくて、言おうとしてるんだけどボキャブラリー(語彙)がないんだよ。僕なりに総括すると、ガキっていうのはまず寸法が足りないのね。これから大きくなるんだから。それと経験が少ない。生まれてから時間がまだ経っていないから。あと、金がないんだよ。寸法が短くて、生きてる時間がまだ短くて、金のないやつらを、「子ども」と呼ぶのだと思うし、そういう意味において、彼らは守ってやったほうがいい。単純に言うと、学習してる時間が少ないから、ボキャブラリーが少ないわけよ。だから、ケンカしようにも「ギャー」って泣くしか手がない。それがボキャブラリーが増えてくると、政治家ぐらいになれるわけじゃないですか。語彙が少ないから、本当はいっぱい言いたいことがあるんだろうけど伝えられない。多分、少し感受性の強い子どもたちは、自分の中に閉じていったほうが楽だなってことに気づくんだと思うよ。オレもそうだったけど。
引用元:ウェルビーイング100
もちろん子供なので足りない部分だとか大人が手助けするような事はあるけれど、五味さんのおっしゃっているのは物理的な事ではなく「一人の人として認めている」という事ですよね。
「まだ子供だから」「大人の方が沢山生きている分、経験してきている事があるから」私自身もつい、子供に言ってしまう言葉だけれども、そうだとしたら自分より年長者は全て偉い・正しいのかといったらそういう事ではないですよね。
個人的な意見としては子供が親をどう呼ぶかという事は(どちらにせよ)重要ではなく、互いを思いやり人として尊重するという事が大切だと思いました。
参考文献:週刊文春 / 文芸春秋 [編] 49 (27), 122-125, 2007-07-12
五味太郎の両親はどんな人?
画像(五味太郎若い頃)
今の姿も渋くて素敵だけど、若い頃もイケメンですね。
画像:絵本館
五味太郎という人間を形成したものに五味太郎さんのご両親が深く関係しているようです。一体、どんな父親と母親だったのでしょうか。
父親は英文学者で法政大学教授。十歳下の母親は元文学少女。
父親は個人主義者で子どもを対等な人間として見る人だから、息子を怒るとか叱咤激励するなんて空気はなかったそうです。そんなわけで自分の面倒は自分で見るもんだって言うのは、当たり前の感覚だった。
五味太郎さんはご自身の両親の事を当時は「変わり者」だと思っていたそうです。
幼い頃やんちゃをして警察に呼び出された時のこと。
「隣で親にガミガミ叱られる友人の横で、親父は、『お前、そんなことやって面白いの?』って不思議そうに聞いてくんの。はい、と答えると、『ふ~ん、オレはそんなバカやらねぇけどなぁ……』って、ただそれだけ。一方的にとがめるようなことはしなかった」
引用元:Assist Biz
五味さんのご両親は学校の成績や進路にも一切口出ししてこなかったそうです。
さらには幼い太郎さんと太郎さんのお姉さんを置いて両親二人で4日間も旅行に出てしまう人だったとか。
逆に「俺がしっかりしないと」と鍛えられて良かったと五味さんはおっしゃいますが、さすがに私はこれは真似できませんね(笑)
とにかく太郎さんのご両親は「変わっているけど、待つ人だった」とか。
太郎さんが学校へ行くのにのんびりしていても、母親から特別せかされることもなく「あら、まだいたの」といった感じだったそうです。
子育てにおいてこの「待つ」という行為がどれだけ大変か、まさに現在進行中で身に沁みている筆者です。
待てなくて、ついつい口出ししてしまいます。結局口出しして面倒な事にならないように子供を誘導しようとしてるのですよね。
そうしていると子供は自分の意見よりも親の意見がどうなのかという事を気にして、自分の意見を言わなくなります。口を閉ざし貝になってしまうのです・・・。(これは自分の経験談)
ここからまた自然に子供が自分の意見を言えるようになるには、ものすごく時間がかかります。沁みついてしまったものを拭い去るのは本当に難しい。
そういう意味では、五味太郎さんのご両親は太郎さんを幼少期から一人の人間として認め、彼がどう行動するのかを「待ちながら」見守る姿勢はとても素晴らしいなと思いました。
まとめ
五味太郎さんは21歳の時に初めの結婚をされ、二人の年子の娘さんを授かる。
その後、「家族解体」するが娘さん達とも今でも仲が良い。
1993年に二度目の結婚をし息子を授かる。結婚はしているが、妻の陽子さんと息子さんとは別々に暮らしている。
父親は英文学者で法政大学教授で十歳下の母親は元文学少女。五味さんのご両親は学校の成績や進路にも一切口出しせず、一人の人間として認め、彼がどう行動するのかを「待ちながら」見守っていた。
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